憧れ、北アルプス


Update:2004.04.15

白馬の山旅 (1977.8.15〜8.18)

日本北アルプス(飛騨山脈)は、岐阜・長野・富山三県に跨る「三俣蓮華岳」において、主稜線を二分し、黒部川を挟んで立山連峰と後立山連峰が対峙しつつ北へ伸びている。その一つ後立山連峰の北部に位置するのがこれから向かう白馬連峰である。

白馬大雪渓

21時46分「くろよん」は、大阪駅を出発、山旅の体力を保つため、高鳴る想いを胸に、眠りにつく。 松本駅到着前に目覚める、目的地は白馬駅、朝焼けの蝶ケ岳・常念岳・大天井岳が前方に堂々とした姿を現わしてれた。

車窓の左手に北アルプスの山々が、現れては飛び去るうちに白馬駅に到着。 駅ホームに降り立ち山並みに目をやる、右手から白馬三山(白馬鑓ケ岳・白馬杓子岳・白馬本峰)・唐松岳と、待ちに待った憧れの北アルプス、その眺めは言葉で表せなく文字にすれば陳腐となる、、素晴しい。 白馬駅からバスで小一時間、猿倉に到着。 ブナ林を抜け、車道を通り約一時間で大雪渓が見え隠れする、白馬尻小屋を通過し雪渓の末端に到着、これから登る大雪渓を眺めながら、小休止を取った。 白馬大雪渓は、剣沢、針の木雪渓と並ぶ日本三大雪渓の一つである。

白馬大雪渓

アイゼンを装着するかどうか悩むが、雪の状態を確認しつつ、必要となった時に装着する事にして雪渓を歩み始めた。

雪渓の登りでは、晴れたかと思えばガスに包まれながら、スリップをしつつも着実に高度を稼ぎ、二時間弱で葱平にたどり着く、雪渓と右岸に聳え立つ杓子岳の天狗菱を眺めながら昼食を兼ねて大休止を取終える頃には、汗が引きウィンドブレーカーをザックから引っ張り出して着込むほどの風の冷たさを覚えた。 約一時間休憩後にジグザグ道を登りだし、登山道の両側に高山植物が姿を見せて、しばし疲れを癒してくれた。 途中何度も歩みを止めながらもようやく、丸山と白馬岳の鞍部に出て、右手の白馬山荘にたどり着きザックを下ろし、宿泊の手続きを済ませた。

サブザック一つ持って、白馬岳頂上へ出かける。 頂上では、天気に恵まれ、日本海・黒部湖・眼前には立山連峰・明日の縦走路上に杓子岳・鑓ヶ岳と、山頂から360度の展望を心行くまで堪能した。

白馬岳〜日本海側を望む

《白馬の山名》白馬岳は「ハクバ」と呼ばずに「シロウマ」と読む。

それはこの山名が雪形の代馬(しろうま)に起因しているからである。 この雪形は5〜6月頃、三国境と小蓮華山の東端の二ヶ所に現れる。 これを畑仕事と関連させて農事暦とした。 即ち苗代、あら代などシロ掻きをする頃に現れる「ウマ」という意味である。

翌朝は幸運には恵まれず残念ながら、ガスに包まれた小雨模様、3,000m級での雨・・。 天気予報を確認すれば大雨の心配は無さそうで、「また・・ここまで来て」、、と言う思いあり、天狗山荘まで行き、天候が悪くなりそうならエスケープルートで鑓温泉経由で下る事を頭に入れて、6時50分に白馬山荘を出発した。

杓子岳・鑓ヶ岳を目指し時々雨も止み剣岳方面も見渡せ、岩とハイマツののんびりした道に歩を進める。 危険な箇所も無く天狗山荘手前で、鳥の鳴き声「雷鳥」だ!。夢中でカメラを取り出し、シャッターを切っていた。 天狗山荘に到着、約一時間休憩の後に天候の心配も無く、唐松岳に向かう事にした。 天狗ノ頭を過ぎ天狗の大下りを終わり、一息就く間もなく、不帰(かえらず)のキレットに立つ、 前方に不帰ノケン・第2峰が行く手を遮るようにそそり立ち、見上げた時、思わず帰りたくなったと言っても過言ではなく私に取っては「帰りたいキレット」と呼びたいくらいであった。

不帰ノケン

雨に濡れた難所の岩肌に取り付く、第1峰から第2峰へと、ハシゴや針金を伝いながら一手・一足と濡れた岩場を這い登る、時には岩場が切れ落ちている所も在り足が竦むが、飛び移る様に進む、唐松岳手前のコルから山荘が見えたときは思わず「見えた!」と叫んでいた。

小雨の中、白馬山荘を出てから9時間・・やっとの思いで唐松山荘にたどり着く事が出来た。 宿泊手続きを済ませる前に、一休みしていると一日雨に濡れた体が寒さのため震え出し、慌てて小屋に入り濡れた下着を替えた、ようやく一心地つく。 夕食はカレーライス一杯、飲み水は無く「1L・100円」(湧水・雨水だろうと思え)で売っていたが、雨水をコッヘルに取りラジュースで沸かし水筒に入れて取っておいた。 後立山連峰の縦走は雨の山旅であったが、終わりを告げようとしていた、明日は下山・・嬉しいような、心残りがあるような気持ちで・・。

翌朝曇り空の中、唐松山荘を6時30分に出発、八方尾根を下るがガスが出て八方池からの展望は全く効かず、ガスの中を黙々と下った。 八方に下山したら、雨は降っておらず比較的良い天気であった。

「下山の後・・・」 後立山連峰の縦走後に「上高地」に行って見たいと計画を立てていた。 その日の内に「上高地」に入る、あいにくの雨模様・・。河童橋近くの「五千尺ロッヂ」に宿泊手続きを済ませる事ができた。 翌日は雨も上がり、田代池・大正池と巡り、梓川のほとりで「お昼寝」を楽しんでしまいました。 憧れの北アルプス・後立山連峰の縦走・上高地と・・小雨の中濡れた岩場をよじ登り、よくぞ無事であったと。

回想:
その後、厳冬期「逗子開成高校、八方尾根・大量遭難事件」は痛ましく今でも心に残っている、、合掌。

記 載  :2003.08.19
加筆・訂正:2004.04.15




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