”女人禁制の山”大峰山


Update:2004.07.19

女人禁制・・ (1977.5.3〜5.4)

大峰山(山上ケ岳)は百名山中、唯一女人禁制の山。
今時めずらしいが、女性からみれば面白くないだろう。
古くから修験道が大峰の山々で修行を行なっている。

山上ヶ岳に登る「御嶽詣」で、成人前の男が、山伏の格好の先達に連れられ、 女人結界の山に登り、崖から落とされそうになり、「親に孝行するか!!」と怒鳴られる。
一種の通過儀礼、大人になるための儀式である。

近畿日本鉄道(近鉄)あべの橋に集合、珍しく4人パーティーでの山行。
近鉄・下市口よりバスで、洞川到着、早めの昼食後、山上ケ岳より派生した大峰支稜の名峰”稲村ケ岳”を目指す。

事前トレーニングの甲斐があり、20kg前後の荷物を担ぎつつも、五代松鍾乳洞を過ぎ法力峠を経て、 本日の宿泊小屋・山上辻の稲村小屋に到着、行動予定では稲村ケ岳に登る予定であったが、明朝登る事となり、 夕食までの時間を小屋の前でのんびり過ごす事にした。

消灯は9時であった、他のメンバーが疲れ気味で、8時過ぎには”シュラフ”に潜り込み、 寝酒をチョッピリ、夜中3時頃・・一度雨の音で目が覚めるが、再び寝入り5時過ぎに起床した。

大峰・大日キレット

メンバーの寝起きの第一声は「寒かった!!」と、私は自前のシュラフで”ダウン” メンバーは借り物の”綿”と、装備の違いで、快適な睡眠を得る事が出来た。

小雨模様の中、稲村ケ岳へ出発、大日山東面にクサリのついた登攀路を通過し、大日キレットを過ぎ、稲村ケ岳山頂へ到着。 幸い雨の切れ間で”360度”の展望を楽しむ。

登り慣れた「大台ケ原」「弥山を初めとする大峰山系」これから行く「山上ケ岳」と。。

来た山道を引き返し、山上辻から念仏山を過ぎ、レンゲ峠を通り、 険峻な岩場を通り抜けた所が”山上ケ岳”(大峰山)、雨が降り出したので「覗岩」には行かず、大峰山寺へお参りする。
山上の気温は4.8℃・・体感温度は2〜3℃ではなかったか。

大峰・伯母谷覗・ガス!

行者還ノ小屋へ向かうのだが、天気が悪く予定を変更し、エスケープルートで、伯母谷覗より柏木へ出る事にして山頂を後にする。

地蔵岳から小笹宿へ山岳信仰の行場らしく”宿”の地名が至る所に点在する、 ここは「大峰第66行所」との事、伯母谷側の”女人結界”アミダガ森を過ぎ、 伯母谷覗へ天気が良ければ展望が利き、自然の景色が目に焼き着き、心に残るはずが残念だ。小休止の後、柏木へ下る。
回想 :

今回は「女人大峰」の稲村ケ岳から入山、そして「女人禁制」の山上ケ岳(大峰山)へと、悪天候の中の山旅であった。
今も尚”女人禁制”の山が存在し、仕来りが綿々と引き継がれている、奈良県に存在する室生寺は、真言密教の根本道場である高野山が、厳しく女人を禁制したのに対し、 室生寺は女人にも開かれた道場『女人高野』として広く親しまれるようになったとの例えがある。

04年7月1日に「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産の登録が決まり、 昨年末、市民グループ「世界文化遺産登録にあたって『大峰山女人禁制』の開放を求める会」が結成され論議を呼んでいる。

記 載  :2003.08.27
加筆・訂正:2004.07.19




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